「物語」のサンプルボイスは公式小説第1シリーズ『桜降る代の神語り』の内容が含まれます。気になる方は先に『桜降る代の神語り』をご一読いただくことをお勧めします。
物語
「千影は死にたくない。それだけ、ですよ……」
戦術
使いやすさ:★★★★☆
【特性:毒袋】
毒袋に5枚のカード(「麻痺毒」「幻覚毒」「弛緩毒」「滅灯毒」2枚)を持つ。
カードリスト
N1 |
飛苦無 |
攻撃 |
4-5、2/2 |
N2 |
毒針 |
攻撃 |
4、1/1 「麻痺毒」「幻覚毒」「弛緩毒」いずれかを相手山札上へ |
N3 |
遁術 |
攻撃/対応 |
1-3、1/- 自オーラ→間合:1 |
N4 |
首切り |
攻撃/全力 |
相手手札2枚以上なら、相手手札1枚を捨て札 |
N5 |
毒霧 |
行動 |
「麻痺毒」「幻覚毒」「弛緩毒」いずれかを相手手札へ |
N6 |
抜き足 |
付与 |
納4 隙 |
N7 |
泥濘 |
付与 |
納2 【展開中】相手は基本動作の後退と離脱ができない |
S1 |
滅灯の魂毒 |
行動 |
消費3 「滅灯毒」を相手山札上へ |
S2 |
叛旗の纏毒 |
付与/対応 |
消費2、納5 【展開中】相手のダメージに「-」を持つ攻撃を打ち消し |
S3 |
流転の霞毒 |
攻撃 |
消費1、3-7、1/2 再起:相手手札2枚以上 |
S4 |
闇昏千影の生きる道 |
付与/全力 |
消費5、納4 【展開中】ダメージを受けたら失敗し未使用に |
カード個別解説
飛苦無
【使いやすさ】★★★★★
【基本性能】 やや後ろよりの間合での2/2攻撃。
チカゲの基本火力
チカゲはライフへのダメージは高いが、オーラへのダメージはほとんどが1だ。その中で唯一2である「飛苦無」はライフを狙いやすいという面で重要である。他のメガミと比較しても複数の間合を持つ2/2は優秀だ。
チカゲでビートダウンを狙っていくならば、まずは「飛苦無」をライフ受けさせることを目標としていきたい。
中距離の強みと弱みを知ろう
間合4-5はかなり遠めの間合で、山札1巡目に無理なく使用できる。相手のリソースを減らし、将来的な相手のオーラやフレアを少なくしたいチカゲにとって1巡目からの使用は大きなアドバンテージとなる。
一方で間合2から4まで下がるのは簡単ではないうえ、2/2というオーラ受けされやすい攻撃なのも間合と相性が悪い。オーラが空くためそのまま前進されてしまうからだ。後退カードの使用や他の攻撃との連携は必須だろう。
毒針
【使いやすさ】★★★
【基本性能】1/1の単間合攻撃で、攻撃後に相手の山札上に毒を送る
非常に強力なリソース破壊
「毒針」は相手の山札に毒を置き、次のターンのドローを1枚減らせる。この時点で(オーラ受けされやすい)ダメージで1、減ったドローで1、併せて2のリソースを削れる。更に相手は引いた毒を処理するためにリソースを費やすため、合計すると通常札1枚としては破格のアドバンテージとなる。
ダメージは貧弱だが、「飛苦無」「流転の霞毒」などと併用してライフを狙うなら価値があるだろう。
間合と威力が弱点
一方で攻撃としては寂しいスペックだ。間合を詰める過程はともかく、間合2に着地した後はかなり撃ちづらい。特にダメージの貧弱さゆえにリーサルを狙う終盤に役割が持ちづらい。
さらにステップ対応にも弱い。毒は対応を手札に抱えたいコントロール系の相手にこそよく働くが、それらのメガミはステップ対応を持っていることが多い。リソースを払い移動して撃った「毒針」を避けられると大損だ。他の毒で前もって相手の手札を圧迫する、他の攻撃にステップ対応を撃たせる、対応不可を付けるなど、当てる算段を付けておきたい。
間違いのない強みこそあれど無条件で採用できるカードではない。欠点を正しく理解しておこう。
遁術
【使いやすさ】★★★★★
【基本性能】 実質的に自分と相手のオーラを1つずつ間合へ送る攻撃対応。使用ターンに相手は前進できない。
近接ビートに対する強力な対抗手段
自身のリソースを増やす手段がなく、間合4が中心のチカゲは間合2で攻撃が可能な近接ビートダウンが厳しい相手となりやすい。
「遁術」はそのような相手に対して有効だ。対応として2歩の後退を行って攻撃1枚を打ち消し、さらに相手の前進を封じて後続も止められる。次のターンに自身の得意間合でスタートできる点も魅力だ。
移動カードとしても及第点
「遁術」はカード1枚で間合を2つ下げ、自分と相手のオーラを1対1交換する。これは「跳ね兎」などの純粋な移動カードと比べても遜色のない性能で、特にリーサルを狙う場合は相手オーラを1つ減らせる分だけ有効に働く。
一方で攻撃カードであるため相手の対応の影響を受けたり、自身のオーラを減らしてしまうため次の相手番が厳しくなりやすいなどの短所もある。総じて一長一短といえるだろう。
むやみに晒すのは危険
チカゲにとって唯一の後退カードであり、身を護る手段でもある「遁術」は持つ役割が多い。
後退カードとして使いたい場面でも、結果として「遁術」が捨て札にあるためケアしなくてよいというターンを相手に与えてもよいかは冷静に判断したい。相手のリソース量や捨て札から、次の相手ターンの攻めがどの程度かどうか見極めよう。相手の手札を毒で圧迫すれば安全になりやすい。特に「弛緩毒」はこの面で有効だ。
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首切り
【使いやすさ】★★
【基本性能】2/3の全力攻撃、相手の手札が2枚以上なら相手が選んで1枚を捨て札にする。
相手のライフは狙いづらい
オーラダメージが2しかないため相手にとってオーラ受けが容易であり、ライフに通すのは難しい。
「居合」「斬撃乱舞」などより与えるダメージが少ないため相手が返しのターンに攻撃を行える余裕も生まれやすく、全力攻撃の弱点である次のターンの危うさがより大きくなってしまっている。総じて使いづらいカードだ。
手札破壊は決まれば強力
手札破壊効果は相手に依存するのが難点だが、毒で手札を圧迫できるチカゲならば自発的に狙いやすい。毒を捨てた場合も次の再構成でドローを実質1枚減らせるため問題ない。手札破壊が行えるならば十分に全力のデメリットに見合った威力だ。
採用するならば「毒霧」などと合わせて確実に手札破壊効果を発生させられるようにしておこう。
毒霧
【使いやすさ】★★★★
【基本性能】 相手の手札に毒を加える。
1ターン目から安定した手札干渉
「毒霧」は何の制限もなく相手の手札に毒を加えられ、1ターン目からでも使用できる。1巡目の「弛緩毒」や「麻痺毒」はリソースの損失なく処理しづらい。手札に残す選択をされたとしても相手の手札上限が減るため、1巡目に前進してから使えるカードが減り、疑似的な手札破壊として働く。どちらに転んだとしても十分な仕事といえるだろう。
即座にアドバンテージは得られない
「毒針」と異なり「毒霧」は使用しただけではアドバンテージとならない。相手が手札の毒の処理に困って初めて得をするカードだ。相手に毒がどれだけ必要か見定めて採用するか決めたい。
例えば近接ビートダウンなど手札を毎ターン使用しやすい相手は毒は効きづらい。手札に毒を抱えたまま引いた2枚で《前進》《宿し》と攻撃を繰り返しても概ね狙い通りに戦えるからだ。逆に「毒霧」1枚を使用した分自身のリソースが減ることになりかねない。
他方で通常札の対応が強い、手札を貯めてからの連続攻撃に強みがあるなど、手札の圧迫が働きやすい相手には有効だろう。
コンボ・テクニック
能動的に相手の手札を増やせるため「流転の霞毒」の再起に繋げられる。
抜き足
【使いやすさ】★★★
【基本性能】隙を持つ付与で展開中は間合が2つ減少する。
単純な使用ではメリットはない
「抜き足」は展開中効果で間合を減少させる変則的な移動カードだ。しかしチカゲの攻撃は中距離が主力なので、攻めるつもりなら逆効果である。リソースも生まないため適当に使っても何も得られない。攻め目的の採用は完全に相方次第だろう。
トリッキーで優秀な時間稼ぎ
防御手段としては優秀だ。間合0で使える攻撃は限られるため多くの場面で攻撃を抑止できる。相手ターンに攻撃をライフ受けすると隙により、直ちに間合が2増える点も見逃せない。一般に同じ間合での連撃を狙うビートダウンにとってこの移動は実に厄介だ。
連続攻撃のために手札を貯める準備や、「闇昏千影の生きる道」の補助で活躍するだろう。
コンボ・テクニック
間合1以下で展開すると、そこから1つ間合が増加しても間合が0のままである。すると「ゆらりび」などの間合0を含む攻撃が後ろステップで避けられなくなる。
間合4で展開すると、間合に桜花結晶が4つあるにも関わらず《前進》できなくなる。破棄後にチカゲに有利な間合となりやすいだろう。
泥濘
【使いやすさ】★★
【基本性能】展開中に《後退》と《離脱》を禁止する付与
妨害後を見据えた計画が必須
中遠距離の相手に1ターンのしゃがみを強要できる。しかしそれだけの効果ではカード1枚分の価値はない。無計画にデッキに入れてはいけないカードだ。
「泥濘」を使用した次のターンに何をしたいのかを考えておこう。間合2以下で展開すれば《前進》《後退》《離脱》の全てが行えず、移動カードがなければ同じ間合で自分のターンが回ってくる。その点を活かせるようにしよう。
生きる道のサポートとしても
「闇昏千影の生きる道」を成功させる補助としては有益だ。「生きる道」上の桜花結晶が2になったターンに展開し、最後の相手ターンをしのぎ切るのがよいだろう。特に「抜き足」などと併用して間合0で「泥濘」を展開できれば大半の相手は脱出できない。
滅灯の魂毒
【使いやすさ】★★★
【基本性能】相手の山札の上に「滅灯毒」を置く。
手札を強烈に圧迫する
「滅灯毒」はオーラを3つ削るうえに使用してもデッキから除かれないため、次の山札でドローが1枚失われてしまう。大半のデッキにとっては手札から使用できないカードだ。
そのためほぼ恒久的に相手の手札上限が圧迫できる。特定の手札を揃えなくてはならないコンボや対応を手札に構えるコントロールには強烈な対策となる。
ただし、相手がオーラを削ることを利用できる場面もたまにある。自分がレンジロックを仕掛けたり、相手がサイネである場合などでは注意しよう。
ドローを減らして守りにも
使用した次のターンでは相手のドローを実質的に1枚だけにできる。相手の連撃が予測できる直前に使えば連撃の最後の1回を失わせ、1、2程度のライフを守ることにもつながる。「闇昏千影の生きる道」の最後のターンにも有効だろう。
消費は決して軽くはない
消費3は軽くない。特にチカゲは相手のリソースを削れる反面、自らのリソースを増やすカードがないため消費の重さが響きやすい。
結果として「流転の霞毒」を使える回数が減ったり相方の攻撃切札を使えなくなり、逆に勝ち筋を損なう展開もありえる。他の切札の消費やゲームプランも踏まえて採用を考えたい。
コンボ・テクニック
「りげいなー」「生体活性」などで再利用すれば2枚目の「滅灯毒」を送れる。
叛旗の纏毒
【使いやすさ】★
【基本性能】展開中はダメージに「-」を含む攻撃を自動で打ち消す付与。対応でも使える。
根本的に相手依存
このカードはほぼ完全に相手に依存しており、相手に-/XやX/-の攻撃がなければ全くの無駄になる。ゲームに慣れるまではデッキに入れてはいけない。
採用するなら最低でも『どういう展開において、どのカードへの対策で使っているのか』を言えるようにしよう。例えば『自分の「月影落」をライフに通すために、相手の「久遠ノ花」を封じたい』などだ。
さらに「叛旗の纏毒」を持つチカゲに対し、相手はそもそもそのカードを入れてこない可能性もある。その上で「叛旗の纏毒」に切札枠を割くべきか。必然性と余裕の両方から判断したい。
一部のメガミには刺さる
いくつか例を挙げよう。「浦浪嵐」「久遠ノ花」「反論」などの強力な攻撃/対応カードを無力化できる。「梳流し」ループを狙うトコヨや、「天地反駁」コンボを狙うシンラには強烈な対策として働くこともある。
カードプールに存在する強み
相手が対策されるカードを入れないということは、つまり相手は構築を歪められている。「叛旗の纏毒」がカードプールにあるという強みまで意識できると理想的だろう。
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流転の霞毒
【使いやすさ】★★★★
【基本性能】広い適正距離を持つ1/2攻撃。相手の手札が2枚以上で再起する。
使いやすいリソース破壊
1/2攻撃である「流転の霞毒」は工夫がなければ相手のオーラを1つ削るカードだ。毒による間接的なリソース破壊と「流転の霞毒」で相手のオーラ削りを組み合わせ、相手を追い込むことがチカゲの基本戦略となる。毒と併用すれば再起も簡単だ。
単純な連打では効果が薄い
他方で「流転の霞毒」で自分の1フレアと相手の1オーラを交換するだけではリソースの面で損している。可能な限り連撃に混ぜ、「飛苦無」や相方の攻撃をライフ受けさせる手段として使っていきたい。
コンボ・テクニック
再起が簡単なので「どれーんでびる」と相性が良い。「流転の霞毒」の弱点であるリソースの損を補い、相手のオーラを削って次のライフ受けにも繋げられる。
闇昏千影の生きる道
【使いやすさ】★
【基本性能】 展開から2ターンの間ライフへのダメージを受けず、他の切札が使用済なら特殊勝利。
ふるよに唯一の特殊勝利
相手のライフを削ることなく勝利できる唯一の手段が「闇昏千影の生きる道」だ。採用すると相手の勝利条件は『「闇昏千影の生きる道」の阻止』へと変貌し、桜花決闘の様相が大きく変化する。ゲームに与える影響力という面では間違いなく最大級の1枚だ。
決めるのは難しい
特殊勝利の条件ははっきり言って難しい。チカゲを十分に理解するまでは狙うべきではないだろう。
まずはこれ自体が全力であるため、他に何もできない直後のターンを乗り切らねばならない。その上でもう1ターンを切札の対応を使わずに0ダメージに抑えなくてはならないのだ。
他2枚の切札の構成、展開直前、展開後1ターン目、2ターン目それぞれの立ち回り、採用したカードの見せ方による情報戦など、気をつけるべき点はあまりに多い。ここで書くには長くなりすぎるため申し訳ないながら割愛する。あなたの経験と知恵を結集して守り切ろう。
麻痺毒
【基本性能】使用ターンに基本動作ができなくなる毒
攻撃し続けている局面で有効
「麻痺毒」を使用するターン、相手は一切の基本動作ができなくなる。
特に《纏い》《前進》でオーラが増えないのは大きい。チカゲは「流転の霞毒」などオーラが少ない相手を咎めるカードを持つため、オーラが少ない状態では「麻痺毒」は使用しづらい。攻撃を重ねてオーラを削りながら送るとよいだろう。
前進したい相手にも有効
攻撃できる間合に入っていない相手は手札を基本動作に使わなくてはならないため、「麻痺毒」の使用が難しい。山札1巡目はもちろんのこと、ヒミカとの組み合わせなどで相手にレンジロックを仕掛けている場合も有効だ。
手札を使いやすい相手には微妙
間合2で攻撃できる近接ビートダウンや、間合を持たない行動カード主体のデッキの場合、基本動作をせずに手札を減らせるためリソース損なく「麻痺毒」を使いやすい。これらの相手に送るには上記の攻撃やレンジロックによる補助が必要だろう。
幻覚毒
【基本性能】 フレアを2つダストへ送る毒
大技狙いの相手に有効
フレアを2も減らされてしまうと「月影落」などの大技を狙う相手はゲームプランを見直さなくてはならなくなる。それゆえ大技を狙う相手はこの毒を使いづらい。
中軽量切札や再起切札が弱点
一方でリーサル以外での切札使用を想定している相手には効果が薄い。それらの切札を使ってフレアが0になった時に「幻覚毒」を使われてしまうだろう。特に再起切札が主力の相手にはゲーム全体でほとんど効果がない場合もある。
弛緩毒
【基本性能】 展開中に攻撃できなくなる付与の毒
中遠距離ビートダウンに刺さる
下がらなければ攻撃できない中遠距離ビートダウンは、手札に移動や攻撃のためのカードを貯めてから連撃を目指す。ゆえに「弛緩毒」を送られると連撃の威力が落ちるか、連撃のタイミングを逸するかのどちらかを選ばねばならず、そのような相手には効果が高い。
ダストが無い状況も有効
ダストがないとオーラから納を払わなければならず、使用が難しくなる。基本的にダストが無い1巡目は有効であり、またチカゲ側からダストを枯らす戦術でも威力を増すだろう。
「闇昏千影の生きる道」と好相性
「弛緩毒」を展開した相手に対し、次のターンに「闇昏千影の生きる道」を展開すると確実に1ターンを生き延びられる。「闇昏千影の生きる道」の気配がある決闘では「弛緩毒」はより使いづらくなるだろう。
攻撃カードでない《攻撃》に注意
「律動弧戟」「Form:YAKSHA」の「Beta-Edge」など、攻撃カード以外から生成される《攻撃》は妨害できない。注意しよう。